働きはじめて考えたこと。

受験指導を中心に働きながら、考えたことを書き連ねていきます。

教材制作と教材利用について思うこと。

しばらく、教材制作の仕事をしていた。

今は教える方がメインで、その必要な素材をたまに作ったり、基本的には塾のテキストや市販教材を利用して指導している。

自分でまとめた教材はすべてわかっているので、予習を一からする必要もないし、自分なりの体系化ができるので一番教えやすい。

実際、集団の先生はほとんどが自作のテキストやプリントを利用して講義されているようだ。

ただ、個別指導だと生徒ひとりひとりで状況が違うので、そのひとりひとりに合わせて自作教材を用意しようとするとキリがない。

塾としても、基本となる教材はあっても、そこまで細分化したものを作るのは難しい。

その結果、一番効果的なのは市販教材のマイスターになって、生徒の状況に応じて参考書を紹介・手配することになる。

youtube等で見かける限り、武田塾がやっていることはそういうことだと理解している。

自分の働いているところは、講師の裁量が大きいというか、基本自由なので、色々な指導法の先生がいらっしゃるようだが、ちょっと前にコピーの利用が厳格化されてしまい、かなり対応に苦慮した。

特に過去問の扱いに関しては、今でもかなり不便に感じている。

過去問はネット上などでも閲覧できて、著作物にあたるのだろうかという点、著作物だとして、私的利用は可なのではないかという点、仮に法律的に不可だとして、であれば有効な代替案を示してくれないと、講師の負担増・生徒の満足度低下に直結してしまうのだが…、といったあたりがモヤモヤポイントである。

教材制作に多少なりとも携わっていた身としては、苦労して出来た完成品の購入者が増えれば嬉しいことは言うまでもないが、そうでなくとも使って喜んでくれる人が増えればそれはそれで嬉しいと思ってしまう。ただ、たしかに著作権で守られる法益コンプライアンスといった観点も重要なのだろう。