ヨーロッパの〇〇性
地中海世界からみれば未開の地であるヨーロッパに存在していた( )性をキリスト教は否定して片隅に追いやるのではなく、それを上手に吸収した。
A後進 B未開 C宗教 D民族 E精神
抜粋なので当然これだけでは正解できないがーー
Bは未開が繰り返しになり日本語として不適。
この部分の前ではハロウィンやイースターがキリスト教に取り入れられたことが言及されており、直観的にEの精神性が答えではないかと感じるが、未開という言葉を重視すればA後進性が正解な気もしてくる。宗教の話を一貫してしていることを思うと、C宗教性なのかもしれないとも、ヨーロッパをひとつの民族ととらえるのは無理があるものの、民族の精神という意味で広くとらえることも可能なのだろうか、等々考えていくと正解がくっきりと見えてくるどころか迷宮に入り込んでしまう。
結局、答えはどれなのだろう。中公新書の原文を見れば早いのだが…
と、解答を調べたところ、どうやら正解はC宗教らしい。根拠となる部分が示されていてたしかに言われればそうかも、と思うが、あまり納得という感じもしない。
キリスト教がヨーロッパ化し、「人々の宗教心に適応」したという記述が根拠ということだが、宗教「心」というのであれば、精神と言っても差し支えない気がしなくもない。
だが、恐らく原文がそうなっているのだろう。答えとしてどちらが本文を根拠にして導きやすいかというと確かに本文で使用されている「宗教」というワードなのだろうとも思う。
ただ、あまり納得はいかないのであるが、これは良問ゆえなのか、悪問ゆえなのか、判断がつかない。
(専修2018)