空欄補充問題の難しさ
現代文の空欄補充問題は、なかなか難しい問題であって、解説者泣かせのものも少なくないと思う。
というのは、まず絶対的な正解として、空欄にする前の作者の言葉選びというものがある。
それが唯一絶対の正解であって、それ以外の答えは許されない。
それでいて、出題者が張り切って微妙な選択肢を作ってしまうと、論理や読解ではどうにもならないように思われるものも出てきてしまう。
出題者の意図を読むことが特に求められる。
逆に言うと、本文中から推測できるものしか原理的には出題されないはずではあるのだが――
正直、この形式は運試しでしかない気もする。語感が発達していれば何となくでも当たってしまうし、しっかりと時間を使って考えても答えが一意に定まらないこともある。
漢文や英語ではそこまで微妙な設問は稀で、単語の意味がわかれば解決の問いがほとんどだが、現代文ではそれでは皆出来てしまうので、一筋縄では解決しない問題が多い。